Openseesとはあまり関係ありませんが、使えそうなクラウドベースの構造解析ツールをたまたま見つけたので紹介します。その名も、「Sky Civ」です。以下、ページにて詳細を確認できます。(私は、本ソフトの製作者の回し者ではありませんので、悪しからず。。)
https://skyciv.com/
通常構造解析ツールは自分のパソコンにインストールしてそのパソコンでライセンスを取得してしようする形式が基本ですが、これですと、基本的に解析結果を確認できるのでは会社のパソコンのみとなります。
一方、設計者が外出先でちょっと条件を変えた解析結果をすぐ見たいといったニーズはあるかと思います。今回紹介するSky Civはクラウドベースの3次元構造解析ツールで、いつでも、どこでも、ただパソコンさえあれば、構造解析を行うことが可能です。構造設計者にとっては、いつでも仕事に打ち込める環境が整ってしまうということで、ますますワーカホリックが加速されるツールといえます。
本ツールは線形解析、非線形解析、固有値解析に対応しています。
クラウドベースのツールということで、professionalバージョンで109ドル(現在)のサブスクリプションモデルを採用しています。なかなかいいお値段しますが、通常の汎用構造解析ツールと比べると安いのか。。今回は、Freeversion(3次元応力解析の場合、解析モデルのノード10節点以下の制約あり)を少し触ってみました。
解析モデルはウェブブラウザ上で動作するクラウドツールの操作画面にて、節点をクラウド上の表シートにコピペで入力し、表示された節点同士をマウスでつなぐことで簡単に作成できます。その操作性は直感的でかなり良好です。
部材断面も様々なタイプの形状が既に組み込まれており、変更したい寸法部分をクリックして、寸法を入力することで直感的に入力できます。サクサク動きます。
応力解析結果も簡単に確認できました。
計算書も簡易なものですが、ボタン一つでpdfのファイルとして自動出力されます。
また、解析ファイルはクラウド上に保存されますので、どんなPC環境でも常に呼び出すことが可能です。リモートワークにも最適です。今回対象としたモデルはシンプルなフレームモデルだったからか、一般的な構造解析ツールと比較しても、全体的に動きが軽快で操作が快適な印象を受けました。
ソフトウェアを自分のパソコンにインストールしなくてもクラウド上でどこでも解析が行え、結果をどこでも自由に確認できることから、チームで設計を行う上でのコミュニケーションツールとして役立ちそうです。MicrosoftTeamsとの解析結果の連携し、解析結果やコメントを設計チームでスムーズに共有することも可能となっているようです。また、Pythonなどの自作プログラムと組み合わせた高度な活用を想定し、JSON形式によるAPIも装備しています。
さらに、比較的解析時間の大きい複雑なモデルを想定した場合、こうしたクラウド上のツールがスパコン等と連携することで手早く解析できるなどの可能性が考えられ、こうしたクラウドベースのツールの今後の進化にも注視する必要がありそうです。
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