建物構造物などは多質点モデルなどに簡略化したうえで、地震波を入力した時刻歴応答解析を実施することがよくあります。Openseespyでは構築した種々の構造モデルの時刻歴応答解析が可能ですが、今回から数回に分けて、Openseespyにおける多質点モデルの時刻歴応答解析の実施例を紹介します。なお、対象モデルは多質点の曲げせん断モデルとします。地震応答解析の手順は以下の通りとなります。
これまで紹介してきた応力解析事例と同様に、解析対象となる構造物のモデルを定義します。今回は説明のため、単純な2次元の多質点モデルを想定し、多質点曲げせん断モデルの節点座標、節点重量、梁要素の諸元、境界条件をOpenseespyのコマンドを用いて定義していきます。
②入力荷重の定義
入力荷重を定義します。時刻歴応答解析では、地震、風荷重などの各時刻で変化する荷重を入力する荷重データとして想定することになります。それらをOpenseespyのコマンド(timeSeries command)を用いて定義します。
③地震応答解析の条件設定
解析条件として、どのようなソルバーを用いるか、また、構造減衰の設定条件などを定義します。Openseespyには、様々な解析条件の仕様が装備されているようです。
④応答解析結果の出力
各時刻の解析結果のデータをpythonのリストなどに記録することで、出力します。
以降、何回かに分けて、解析コードとともに、記述方法を説明していく予定です。
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